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グローバル・サプライチェーンに関わる生産システムの環境影響評価データの標準化活動【2024(令和6)年度】

■概要
産業オートメーション分野のスマートマニュファクチャリングに関しては、生産情報、製品情報、工程情報を連携させることが課題である。生産システムに関連する一連の情報を関係する組織や事業者の間で交換して「わかり合う」ために必要な「相互運用性」(SI:Semantic Interoperability)の必要性が高い。SIの実現のため、基礎となる既存または新規の情報モデルに関して、コンピュータが判読可能な形式でのデータベース国際標準の整備が必要となる。
本事業ではこの整備の推進の足掛かりとし、弊財団事業で開発してきたISO 20140で規定される生産システムの環境影響評価へのSI適用の有用性を明らかにし、データベース国際標準の開発を行う。更に、広い範囲での適用を目指して、技術的検討及び国際議論を進める。

■ゴール
ISO 20140(オートメーションシステム及びその統合 - 環境に影響を及ぼす製造システムのエネルギー効率及びその他の要因の評価)の策定(IS発行、追補:共通辞書化)と規格普及を進める。

■2024年度成果
国内委員会を7回、国際会議(日本コンビナ)を2回開催し、概ね計画通り進めることができた。環境影響評価データに対する記述の枠組みを詳細に審議して精緻化し、ISO 20140-5 Edition 2は発行段階に至り、国際規格として発行した。環境影響評価プロセスにおいて重要な環境影響データの共有とISO 20140シリーズの適用範囲拡大普及に関して検討し、関連する課題として共通辞書化の枠組み、環境影響データ活用の仕組み、カーボンフットプリント積算などについて調査し、共通辞書化を進める具体的作業手順を明確化した。また、協業に関しては外部団体と意見交換を行い、連携に向けた活動を開始した。

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