■概要
設計上流から生産準備に至る工程でCAD、CAE、CAMなどのITシステムが使われるが、システム間のデータ変換が不可欠である。データ変換後のデータが依然として変換前のデータと許容誤差の範囲で同一か?つまり信頼して使えるかの検証が同一性検証で、この信頼性保証がないとデジタルデータは安心して使えないため、本規格を策定することが必要となる。
本事業では、製造業の開発プロセスで流通する製品データに対して、元データの情報が派生データにおいて忠実に表現されていることを検査する同一性検証規格(ISO 10303-62)の対象データを、2018年の第1版で実装した3D形状と製品構成に加えて、3D注記、各種属性、ポリゴン形状に拡張する。加えて、規格を利活用するためのガイダンス規格を開発する。
■ゴール
国内外におけるニーズ収集と分析。CD投票実施/承認。DIS投票実施/承認、発行準備。
■2024年度成果
2回の国際会議(韓国、ノルウェー)、5回のオンライン国際会議、10回の国内委員会(同一性検証規格開発委員会)を開催し、規格検討及び審議を進め、DIS審議向け文書を作成し、計画通り投票に至った。昨年度同様に海外専門家に参画いただき、国際会議(オンライン、対面)を開催し、CD文書コメント解決の合意形成を図り、DIS審議文書に反映した。
DIS投票が1月から開始され、3月に終了し、投票コメントが各国から提示された。更に、新規の機能拡張提案を10月の国際会議で提示し、並行で経産省に標準化提案書を提出した。